じっくりと腰を落ち着けて読みたい、歯ごたえのある一冊です。
水がいろいろと形を変えて、地球中を巡っていることがえがかれています。
宇宙から撮影したり、上空から撮影した写真を見ていると、自分も水になって空中を漂っているような気分。
文章の内容は、少し難しいかもしれませんが、ゆっくりじっくり読み進めていき、
頭の中でイメージを膨らませて、味わってみました。
漢字にルビがふってあるので、科学が好きな人はぜひ、挑戦して欲しい。
昭和の小学校の教科書のような、ちょっとレトロな雰囲気の本ですが、
これが逆に、真剣に勉強しようという気持ちになります。
初版は1978年ですが、すでに「地球の水危機」について書かれています。
未だに、衛生的で安全な水を利用できる人は限られていることや、
人口増加によって食料や水不足、環境破壊などについても書かれていて、
本当に考えさせられます。
70年代よりも、今は、技術も進んでいて、インフラの整備などが進んでいる場所も増えたかもしれないけども、まだまだ人類は深刻な問題を抱えています。
環境や地球について、子どもたちにも、もちろん大人にも知って欲しいと思いました。
地球の奇跡に驚き、水の偉大さを知って壮大な気持ちにもなります。
また、現実の深刻な問題を知って、どうしたらいいかわからなくて悲しくもなります。
両方の体験が、必用だと思います。
未来を担う子どもたちには、地球の仕組みを知って、現在人類が抱えている問題を知って、自分はどうしたらいいか?何ができるか?を考えて、行動できるようになってほしいと、この本を読んで思いました。
もちろん、大人が読んでもステキな発見がたくさんある本です。もう一度、地球の事について学びなおしたくなります。