世界最大の両生類、オオサンショウウオの一生がよく分かる絵本です。
引っ越し先がオオサンショウウオの生息地に近いため、興味をもって読んでみました。
オオサンショウウオに関するものはいろいろ読みあさりましたが、こちらが1番分かりやすくてオススメです。
作者の、にしかわさんは、東アジアや東南アジアの両生類の分類や系統、進化史を研究されている方だそうです。生きた化石といわれているオオサンショウウオですから、専門の方が描かれる絵本とあってか、オオサンショウウオについてのポイントがぎゅっとつまっています。
私が1番印象に残っているのは、人が川に捨てたやき鳥の串を、オオサンショウウオが食べてしまい死んでしまうことがあるというところです。
生き物が人と共存するということについて考えさせられました。川にゴミを捨てるとどうなるのかを理解するには、特別天然記念物に指定され、絶滅のおそれのあるオオサンショウウオのことをまずは知ってもらうことだと思いました。
三千万年前から姿がほとんど変わらない生きた化石が、この日本でずっと共存していたなんて、すごいことです。この先も、動物園下や専門の施設だけでなく、自然の中で共存していけたら素晴らしいなぁと思います。