ターシャ・テューダーの記念すべきデビュー作。
1938年の作品で、2001年から復刻された一連の作品のひとつです。
パンプキン・ムーンシャインとは、ハロウィーンで使われる「かぼちゃちょうちん」のことだそうで、洒落た呼び名です。
お話は、ハロウィーン当日。
女の子のシルヴィー・アンが、かぼちゃちょうちんを作ろうと、丸く太ったかぼちゃを探しにいくシーンから始まります。
丘を登っていくとやっとのことで大きなかぼちゃを見つけるのですが、とても運べません。
そこで、雪だるまを作る時みたいに、かぼちゃを転がしていくのですが、丘の上ですからどんどん勝手に転がっていってしまい、あちこちで騒動が発生。
家にぶつかってようやく止まったかぼちゃを使って、おじいさんとちょうちん作り。
ハロウィーンの一日を描いただけの物語ですが、昔NHKで放映されていた大草原の小さな家のようなのどかな風景が、心を癒してくれます。
動物の描写が少ない分、他の作品と比較すると物足りないのですが、この作品から始まったと思うと感慨深いものを感じずにはいられません。