荒井良二さんのちょっととぼけた独特な絵の表紙に惹かれて手に取りました。森の空地で動物たちが相談中。議題は「そのつ森」の使い方。だれから「穴をほって温泉にしよう」と言えば、みんなでそのつもりになり、誰かが「うみがいい」と言えば、またみんなでそのつもりになって・・・でもなかなか決まらないのです。
繰り返される「みんなはすこしかんがえてから、「いいねえ、それ」といって、そのつもりになりました」というフレーズが、なんともやさしくて心地よいです。子どもたちも、動物たちと一緒に森の中にいるような気分で会議に参加しているように見えました。
ちいさなリスの「このままがいい」という意見に、みんなが反対したのがちょっぴり残念でしたが、全体になんだかゆったりとした時間が流れていて、和みました。