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サルビルサなかなかよいと思う みんなの声

サルビルサ 作・絵:スズキ コージ
出版社:架空社
税込価格:\1,650
発行日:1996年
ISBN:9784906268986
評価スコア 4.4
評価ランキング 12,877
みんなの声 総数 19
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  • なんとも自己完結的な本でしょう

    言葉の遊び人であり、問答無用のパワフルな絵を作り続けるコージー・スズキィさんならではの無国籍、無ジャンルの絵本。
    ただただ圧倒されるばかりです。
    意味の分からない回文。
    互いの国で相反する言語をもつ人たちが、争いを始めます。
    コミュニケーションのフィルターがないところがすごい。
    怪しげな鳥だけが「サルビルサ」と、両国を理解しているのでしょうか。
    意味ありげなサルビルサの輪にいたっては、思わずスズキ・コージを教祖様と呼びたくなるような、詩上がりです。
    訳もなく圧倒された本でした。

    投稿日:2013/06/19

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  • 絵力と響きの魔力にはまります

    • トムクロさん
    • 30代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 男の子5歳、女の子3歳

    スズキ・コージさんの絵には魔力があります。
    一度絵をみたら、やみつきになります。他の絵本も読みたくなります。
    私が子供のころに読んでいたスズキ・コージさんの本を、知らない間に5歳の息子が実家から持ってきていて、私の知らない間にはまっていました。
    そんな息子のリクエストで最近のスズキさんの絵本を探していた時に出会ったのがこの本です。
    とにかくおもしろい!子供たちに大うけでげらげら大笑い。ひとつの獲物を巡って戦うふたつの国の話が、意味不明な「サルビルサ」という回文で進んでいきます。文字を覚えたての子供ならきっと謎の羅列したカタカナを大声で叫んでみたくなってしまうでしょう。うちはしばらく家の中の会話はサルビルサでした。
    世の中、教訓めいた絵本や感動する絵本はたくさんありますが、描かれた絵の力と、意味不明な音の響きの持つ力で、読む人の心を解放させる本は、それほど多くはないかと思います。画集とも詩集ともいえるこの絵本、大人にもおすすめです。

    投稿日:2011/07/24

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  • 息苦しい

    圧倒的な迫力と怖さを感じました。
    読んでいて息苦しくなるほどです。
    両者、相手の言い分には全く耳を貸さないけれど
    言っていることはある意味同じというところがまた恐ろしい。
    第3者の登場が更に不気味な印象でした。

    投稿日:2010/06/25

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  • やっぱり不思議な世界

    摩訶不思議さに惹かれるように借りてきました。内容的に戦いなのですが、「モジモジ」「ジモジモ」と反対言葉が応酬します。そして、次々に出てくる不思議な言葉の数々。

    絵の不思議さもさることながら、言葉も不思議。息子に「英語も読んで」と言われ、ローマ字読みしたら「英語じゃないじゃん」と言われ、ローマ字表記を説明するのに手間取りました。

    やっぱり不思議な世界。でも惹き込まれる。そして、こんな風でもストーリーになっていることに驚きました。

    投稿日:2008/11/18

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  • 言葉の魔力

    • 金のりんごさん
    • 40代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 女の子11歳、男の子8歳、男の子6歳

    スズキコージさんの大傑作!と私は思っています。
    獲物を取り合う「サルビ」軍と「ビルサ」軍。「サルビ!」「ビルサ!」「モジ!」「ジモ!」等々出てくる言葉は意味不明なのに、何だかこんなこと言ってるなと想像できてしまうところがなかなかスゴイ。
    獲物を取り合って戦争までした挙句、肝心の獲物は、漁夫の利のごとくカラス(らしき鳥)に横取りされてしまうので、深読みすれば、戦いのむなしさ等も読み取ることができます。
    お話会では、全員参加で「サルビ」軍と「ビルサ」軍に分かれて、「サルビ!」「ビルサ!」と叫びあったりする使い方をする人もいるそうです。(是非、見てみたい!)
    我が家では、この本を知ったのが遅かったので、子ども達の反応はほとんどありませんでした。というわけで、☆4つにしましたが、まだ言葉をはっきりと話せないくらいの、音に敏感なお子さんのいる家庭では、是非今のうちに読んでいただきたい絵本です。

    投稿日:2006/02/07

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  • 奥が深い

    • ジョバンニさん
    • 40代
    • パパ
    • 広島県
    • 男の子5歳、女の子2歳

    馬に乗った兵隊が獣を追いかけています。反対側からラクダに乗った兵隊がやってきます。そして2人で獣を倒します。そこでの挨拶が「サルビ」と「ビルサ」。そして戦いが始まります。
    敵対する人々の言葉が逆さまになっています。これが戦いの原因なのか?それとも単に一匹の獣の奪い合いなのか?
    カタカナで表現されている言葉を、絵を見ながら解読してみました。「モジモジ、ジモジモ(まてまて)」、「サルビ、ビルサ(俺が捕らえた!)」………。しかしこれは単なる推測です。「サルビ、ビルサ」が「俺が捕らえた!」ではなく「あなたが捕った」だったら?戦っている人々も、相手の不可解な言葉を間違えて解釈したために戦いが始まったのだとしたらどうでしょう?考えようによっては、とても奥が深い内容です。
    言葉のおもしろさで読むなら小さなお子さんが対象となるでしょうが、内容を考えると小学校高学年ぐらいでも良いと思います。

    投稿日:2004/01/07

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