『なにをたべたかわかる?』は、長新太さんの手掛ける絵本で、そのシンプルながらも驚きに満ちたストーリーが魅力です。スミと黄色だけで描かれたこの作品は、地味に見えるかもしれませんが、読んでみるとその想像を絶する展開に誰もが驚かされるはずです。この絵本は、一見すると理解しやすく、可愛らしいイラストが特徴的ですが、長新太さん特有のちょっとブラックでナンセンスなユーモアが隠れています。
子供たちに読み聞かせたところ、異なる年齢でもその面白さにキャッチし、一人はツッコミを入れながら、もう一人はニヤニヤ笑いながら聞いていました。その不思議でユニークな展開は、子どもたちだけでなく大人も楽しめ、読み終わった後には「もう一度最初から」と思わせるような仕掛けが施されています。
多くの子どもたちがいるところでの読み聞かせには適さないかもしれませんが、その内容の豊かさは一読の価値あり。特に芸術を愛する家庭や、ちょっと変わった絵本を楽しみたい人におすすめの一冊です。『なにをたべたかわかる?』は、いつも予想を裏切る長新太ワールド全開の作品で、思わず誰かと共有したくなる魅力を持っています。