こぐまのルルのおやすみの時間です。
ベッドに入ってママにふとんをかけてもらったルルですが、
まだちっとも眠くありません。
そこで、ルルは、ママに聞きました。
「ママ、ルルはどこからきたの?」
一日の終わり、ゆったりと流れる時の中、
ルルとママの会話に乗って、お話が進んでいきます。
ルルはかみさまのところから来たということ、
おなかにルルがいるとわかった時どれほどうれしかったか、
ルルの誕生をパパと一緒に待ち続けたこと、
そしていよいよルルの誕生…。
一つ一つの事柄が、走馬灯を見るように、丁寧に温かく描かれています。
絵がとても柔らかで、出てくる動物たちの表情がみな優しいです。
表題の「わたしがママのこでよかった?」は、終盤に出てきます。
少し不安そうなルルに、ママが言った言葉は…。
外国版『あやちゃんのうまれたひ』とでもいえそうな、素敵な作品です。
登場するのがシロクマなので、親も照れずに読めそうです。(笑)
一点気になったのは、「かみさまがあなたをさずけてくださった」という
言葉が何度も出てくることです。(数えてみたら、計6回!)
訳し方にもよるのかなーとも思いますが、これだけたびたび出てくると、
かえって逆効果では? 正直、“しつこい!”と思ってしまいました。
素敵な絵本だけに、ここだけが残念でなりません。