まず最初に目をひくのが、黄色の無地の上に緑色の子ども達のシルエットが描かれた表紙です。
こんな表紙見たことない、一体どんなお話なのかしらと興味をそそります。
題名からして、植物系のお話かとは想像がつきますが、この表紙でさらにそれが強調されるようです。
本を開いてみると、表紙の印象とは少し違って、優しい雰囲気の絵が描かれています。昔ハイクラウンチョコに入っていた、天使の絵のカード(知っている人いるかなぁ)に似ていて、やっぱり妖精の王道はこの絵なのねと納得してしまいます。
お話は、甘くも辛くもなく、淡々と春の訪れを謳っています。根っこの子ども達が、こんな風に春を連れてくるんだなというのが、とても素直に伝わってきます。
そこには、満開の花でも、かっと照りつける陽射しでもなく、ちょっと青臭いような、懐かしい草花のかおりが漂っているような気がします。
春の始まる頃に読んでみたい、とても素直な絵本です。