2010年のアメリカの作品。
作のルクサク・カーンは、パキスタン生まれで3歳のときカナダに移住した経歴があり、この話は幼い頃の経験が元になっているとのこと。
主人公のルビーナが、学校から喜び勇んで帰ってくるシーンから始まります。
お誕生会に呼ばれたからなのですが、ママは何故そんなことをするのか理解出来ません。
衣装を見ればお国柄ということが一目瞭然。
ママの国では、そんな風習はなかったということなのでしょう。
そんな時、ルビーナの妹のサナが、
「あたしも いくー!」と言ってききません。
サナは呼ばれていないから連れて行けないというルビーナに対して、ママはそれはおかしいと言い、結局、お誕生会にサナを連れて行くことになってしまいます。
サナは、お誕生会で大暴れしたので、ルビーナはその後、友達のお誕生会に呼ばれなくなるのです。
ここまでの展開で、ママがあまりにも妹のサナの側に立つことが多く、一寸理不尽な感じもしますが、姉妹の躾ということで明確な指針を持っているからなのかも知れません。
次の展開は、その妹のサナがお誕生会に誘われるシーン。
今度は、ママが、サナに妹のマリヤムを連れて行くならお誕生会に行って良いと言ってききません。
その時に助け舟を出すのが、姉のルビーナなのです。
最後のページに
「そのときから、わたしとサナは だいのなかよしです。」
とあって終わるのですが、なんとも良い感じの終わり方です。
姉妹喧嘩も、こんな収め方があるのだと、新しい気付きとなるお子さんもいることでしょう。
読む対象は、小学校低学年以上の女の子。
それも妹がいると、きっと感じるものがある、そんな絵本だと思います。