3才の息子と読みました。
冒頭『くまのパンやでパピプペポ』というリズミカルなフレーズから始まり、
『パン、ピン、プン、ペン、ポン どれたべたい?』といきなりユニークな質問が!
ここはもちろん「パン!」なのですが、うちのおふざけ息子は自身満々に「ピン!」と答えたりするのでいつも笑ってしまいます。
仲良しのくまさんとしろくまさんが作るパンは、どれもとってもおいしそう!
きれいな焼き色で、ふっくらしていて、こちらまで焼きたてのいい匂いが漂ってきそうです〜。
ふたりが開いたパン屋さん、どうぶつたちが買いに押し寄せ、大繁盛するところまではよくあるパターンなのですが、その後なんと・・喧嘩をしてお店を閉めてしまうのです。この展開はちょっと予想外で、大丈夫かしら?と心配になります。
喧嘩の発端は、お客さんから店一番のオススメパンを尋ねられたことなんですが、自分が作ったパンに自信を持っているふたりは、それぞれ自分が得意とするパンが一番だと言って譲らないんですね〜。
ハラハラするけど、ここまでプライドを持っているパン職人はかっこいい!
そして、問題を解決すべく登場するのは王様のかば。
さすがは王様!自分の権威と知恵を生かして、スマートに和解へ導きます。ふたりにわざと難題をつきつける方法、にくい!
この時の王様の言葉、「あまあまあま〜い」「からからから〜い」が面白くって、息子とおやつを食べているとつい口に出ます(笑)
協力することで難題をクリアするふたり、気付けば喧嘩なんてどこへやら。
そして生まれた店一番の人気作「くまくまパン」。
ふたり力を合わせるともっといいものができましたね!やった〜!
この絵本に出てくるどうぶつたちは皆表情豊か。うちの息子は特に、店の二階の窓から顔を出しているふたりの表情や、家来のサル達の表情に興味を持っていました。
西村さんの温かみのある絵と楽しいテンポがお気に入りです。
1+1=2じゃなくて、3のパワーに成り得るってことを楽しく子どもに伝えられる絵本だと思います。
この本を読んで以来、パン屋の前を通ると、「パンパンパパ〜ン パンパパ〜ン」と口ずさみながらつい入ってしまう我々親子です(笑)
「くまくまパン」も作ってみたいな!