作/真木文絵、絵/石倉ヒロユキご夫妻による「ママと赤ちゃんのたべもの絵本」シリ−ズの一冊。
お二人の作品では、何と言っても「ポットくん」シリーズが、我家で大人気です。
多摩美率の石倉ヒロユキさんは、当初絵本作家になる気は、さらさらなかったようです。
真木さんには、いつか絵本を描きたいという思いがあって、1997年イギリス移住の際に持っていった仕事が、「ポットくんのおしり」とのこと。
この作品が、お二人の大きな機転となったのですから、不思議なものです。
クレヨンが主人公の作品ですが、やはり、なかやみわさんの「くれよんのくろくん」シリーズが思い浮かびます。
今回の作品も、黒色がメインなのですが、これは仕方のないところでしょう。
物語は、くろすけが居なくなるシーンから始まります。
他の7色のクレヨンが探索に繰り出すのですが、所々に仕掛けもあり、展開自体も楽しめる作品です。
くろくんが描いたらしき絵を辿りながら、みんなで色を塗って進むのですが、だんだんとみんな短くなるのが実に良い感じ。
クレヨンって、好きな色が短くなるというのが分かる、素敵な文具だと再認識させられました。
なかやさんのキャラとは違う、石倉さんならではのキャラの色付けが魅力的。
個性溢れるキャラなので、きっとお子さんの心を鷲掴みするに違いありません。
安心して読み聞かせできる作品としてオススメです。