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宮沢賢治の絵本 猫の事務所自信を持っておすすめしたい みんなの声

宮沢賢治の絵本 猫の事務所 作:宮沢 賢治
絵:植垣 歩子
出版社:三起商行(ミキハウス) 三起商行(ミキハウス)の特集ページがあります!
税込価格:\1,980
発行日:2014年10月
ISBN:9784895881548
評価スコア 4.09
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みんなの声 総数 31
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  • 賢治の世界にぴったりの絵

    まず表紙で涙を浮かべた黒いねこの顔が半分、大きく描かれているので、この黒いねこに悲しい出来事がある予測ができます。
    表紙をめくると、題名と共にかまどの中に寝ているねこの姿が描かれています。
    「かま猫」という言葉を理解できない現代の子どもたちのために、この絵を最初に見せることで、物語に入りやすいです。

    そして、文章と絵が一体になっていて、とても読みやすいです。
    猫たちの表情も豊かで、室内を色々な角度から描かれているので、自分もその場にいるような感覚になります。

    他の出版社の絵本も読んで、比較してみたくなりました。

    おはなしの内容は賢治らしく、弱い立場のものへの応援に感じました。
    表紙と裏表紙の裏に描かれた木が、寒々しいなかで精一杯、葉をのばしている絵から、葉はなくなっても暖かい背景になっている絵に変わっています。
    おはなしの内容を表していると思いました。

    投稿日:2015/11/15

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  • 想像する力

    5歳の息子が猫の表紙を気に入り、ジャケ買いした『猫の事務所』が手元に届きました。
    「読んで!」と さっそくせがまれましたが、夕餉の支度に忙しく、「後でね。」とだけ言い、バタバタしていると、諦めたのか、一つ下の弟と表紙を眺めたり、ペラペラページをめくり始めていました。
    「猫の学校かな?」「おべんきょしてる。」
    と興味深そうに二人で見ていましたが、
    「泣いてるー!」「がっしゃーんってなっちゃってるよ。」
    の声に、私も首を伸ばして絵をみると、いじわるそうな猫に、おいつめられた猫の困り果てた顔。
    「楽しいお話ではないのかな。」と思いました。

    そして 夜、ようやくゆったりした気持ちで絵本を読み始め、学校→事務所、おべんきょ→仕事 と理解できましたが、その内容には、思わず絶句。 横で静かに聞いている息子が どう思っているのかドキドキしてしまうほど、胸が苦しくなるお話でした。
    本を閉じると、そのまま目をつぶって眠ってしまった息子ですが、その寝顔を見ていると、絵を見て感じとる力が、人の気持ちや 自分のすべきことを想像できる力に育ってほしいと願わずにはいられませんでした。

    息子がもっと大きくなった時、一緒に読んだらどう思うだろう、と考えさせられる絵本でした。

    投稿日:2015/10/14

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  • いつの時代にもいじめはあったのでしょう

    • さみはさみさん
    • 40代
    • ママ
    • 東京都
    • 男の子7歳、男の子3歳

    明らかにいじめを題材にした話ですよね。

    「いじめ」というと最近になって現れた社会現象のようですが、人間が社会を作って暮らすからには、誰かをいじめてストレスを発散したり、悪者を作り出すことで残りの者たちが結束したり、そんなことはきっとずっと以前からあったのでしょう。

    絵が、淡々としているようで、猫の目にいっぱいたまった涙がとても印象的でした。彼がいじめられても何も言わないところがまた切ないです。

    でも加害者たちにも罰があたったのですよね。そう信じたい結末でした。

    投稿日:2015/10/14

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  • やはり賛成を半分で!

    いつもどこかで、いつの時代もどの地域でも、
    誰も彼もが、かま猫さんと同じ気分を味わっていることでしょう。

    それなりの選抜をくぐり抜けた者達だからといって、
    特に優れているわけでもなく、偉大なことを成し遂げるわけでもなく、
    まして言動は選抜などとはほど遠いです。

    特権意識は肥える一方、他人の足は引っ張り放題、
    陰湿ないじめはエスカレート。

    物語は超強力な外力で終わりを告げるますが、
    現実世界では獅子を待ち望む者がなんと多いことでしょう。

    獅子への希望は更なる混乱を招くのでしょうか?
    やはり賛成を半分にしたほうがいいのでしょう。

    投稿日:2015/10/14

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  • かま猫の涙

    主人公のかま猫は仕事場で毎日いじめにあっていました。

    いじめられる原因を自分のせいにしてしまう気の優しいかま猫にとって、この場所はどんなに辛かっただろうと思います。

    無視って一番酷なことです。
    仕事をさせてもらえない気持ち、辛いですね。苦しいですね。悲しいですね。
    おまえは必要ないと言われているんですものね。

    かま猫は感謝の気持ちを持って、毎日仕事に取り組んでいたんですね。
    だから見た目で嫌われても何を言われても…と我慢していたのでしょう。
    かま猫の涙はきっと、怒りとか憎しみの涙ではないのです。

    ますますエスカレートするいじめにかま猫の心が壊れそうになった時、獅子の登場にも動じず、まっすぐ立ち上がって獅子を見つめる目から、かま猫の心の強さを感じました。

    ただただ、真面目に正しく生きること。

    どんな場所でも、かま猫にはずっとそうでいて欲しいと思いました。

    ちなみに私は獅子に賛成です。
    こんな事務所、なくなればいいんです。
    いじめる側はきっと変わらないですし、誰かが止めなければかま猫はずっといじめられていたでしょうからね。

    投稿日:2015/10/14

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  • 涙が出てくる…

    表紙のねこさんの目に涙…
    その訳は…
    猫の第六事務所がありました。ここは主に、猫の歴史と地理を調べるところでした。事務長は大きな黒猫で、その部下が、一番書記、二番書記、三番書記といて、四番書記が表紙のねこさんの窯猫でした。
    どうして窯猫と呼ばれているのか、そのために嫌われて、その結果、意地悪をされることになり、なんとももやもやとした気持ちになりました。
    第六事務所で行われていることも、わかりやすく表現されていました。ねこさんも、個性豊かに描かれ、その表情からも性格が伺えるようで、こちらも身近に感じることができました。

    投稿日:2015/10/13

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  • パワハラ

    読み聞かせして、「これは今でいうところの職場でのパワハラを描いた作品なのでは?」と思いました。
    なかなかこういった題材の絵本はありませんが、宮沢賢治の作品ということで、とても興味深く読みました。

    猫の事務所とはありますが、これはもう人間社会の縮図ですね。
    外見や能力、或は出生地や出身校などを問題にする。
    こういった職場でのいじめは、残念ながら昔も今も変わらないようです。

    見た目は汚いのに、仕事は優秀にこなすかま猫を、他の猫たちは快く思いません。
    事あるごとに嫌がらせをし、無視をする場面は本当に腹が立ちました。

    最初は中立的な立場だった事務長も、他の三匹にうそぶかれ、いじめに加担していきます。
    人の悪口・陰口の恐ろしさ、いじめが広がっていくさまを垣間見た気がして、ゾッとしました。

    最後、金色の獅子が現れ、事務所の解散を命じ、廃止となります。
    物語はその後どうなったかは分かりません。
    読み聞かせの後、息子は心に残るものがあったのか、一人で読み返していました。

    投稿日:2015/10/08

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  • 最後に登場する「獅子」!いいですよ〜。

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子20歳、女の子15歳

    絵を描いた植垣さんは、このお話がとてもとても好きなんだろうなぁと、思いました。
    表紙を開けて最初にタイトルと一緒に書き出されているページで、
    (ト書きのようなこの文章の)「……ある小さな官衙に関する幻想」という一文を丁寧に描いていらっるなというのが、第一印象でした。
    一匹一匹の猫の描写も、宮沢賢治が作品の中で書いている個性を大切に描かれているのを感じました。

    なにより、最後に登場する獅子の画面いっぱいに描かれたアップといい、その表情といい、個人的にはすごくツボでした。
    しいて言うと、次のページの獅子の影も、もう少し怖い感じでもいいんじゃないかなと、思いましたけど。

    読み聞かせに使うには15分ギリギリかかってしまうかもしれませんが、機会があったら、小学校高学年から中学生・高校生くらいのお子さんたちに読んでみたいです。

    投稿日:2015/10/04

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  • 半分獅子に同感

    • てつじんこさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 男の子6歳、男の子3歳

    いじめられているかま猫がかわいそうでなりませんでした.
    親切でやったことに文句を言われたり,病気で休んでるのにずるして休んでいるように言われたり,無視されたり・・・
    かま猫の気持ちを考えると心が痛くてたまりません.

    最後の文章の「僕は半分獅子に同感です.」というのが気になりました.半分ってどういうことだろう?
    宮沢賢治は「ぼくはかま猫に同情します.」と言っていたので,かま猫がいじめられていることに心を痛めていることは分かります.そのいじめの舞台となっている事務所が廃止になることを決定した獅子に対しては半分だけ同感なんですよね.
    宮沢賢治は,かま猫がいじめから解放されることは望んでいても,事務所がなくなることは望んでいなかったのかな.
    事務所がなくなっていじめもなかったことになるのではなく,かま猫をいじめていた猫達が反省して心を入れ替えて,みんなで仲良く楽しく事務所の仕事を続けることを,宮沢賢治は望んでいたのかなと思いました.

    投稿日:2015/10/03

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  •  点描画というのでしょうか。たくさんの点を使って描かれた絵です。お話の時代背景は今よりずっと昔で、さらに、話の内容は暗いのですが、絵にはモダンさやちょっとユーモラスな感じも見受けられます。味のある絵で、私はとても好きです。微妙に違う色の点々が織りなす味わい深い色調にも、女性の画家さんらしい優しさが感じられます。

     「猫の事務所」の四番書記のかま猫は、他の書記たちからいじめられています。体が煤(スス)で汚れているのが原因のようです。かま猫がいじめられている様子は、現代の人間社会のいじめと同じで胸が痛みました。

     何かの弾みで出来上がる、どうしようもない集団の中の力学のようなものを感じます。ここを、うまく突破するには、何か大きな力が必要ですが、ここでは獅子が登場しました。破壊的で、良い突破方法とは思えませんが、宮沢賢治先生にも良い解決方法は見つからなかったのでしょうか?

     ただ、獅子が登場した時に、泣くのをやめて真っ直ぐに立って、キリッとした表情で見上げるかま猫の表情がとても印象的でした。表紙の、大きな目に涙をいっぱい溜めた かま猫とは違います。かま猫には、新しい場所で 新しい一歩を踏み出してほしいなと思います。

    投稿日:2015/09/29

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