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2件見つかりました
この作品は、たまたま中川学さんの挿絵を検索していて出会いました。 原作は泉鏡花です。 絵本になったのは2012年で、中川さんの挿絵も素晴らしく、現代にも十分通じる「妖」の作品になっています。 泉鏡花は現代史にも登場する有名な作家なので、知っている方も多いと思いますが、いわゆる“妖”モノの作品が多く、そのルーツは江戸時代に民衆に愛された「黄表紙」にあるといわれています。 解説と監修をしている東雅夫さんは、今をときめく「化け物(妖)系」を多く手掛けていらっしゃる方なので、 原作のイメージを崩さず、今の人たちにも十分楽しめる形でこの作品を魅せてくれています。 1つの小説なので、短編とはいえ、テキストは長めですが、高学年以上のお子さんたちでしたら、十分読める内容なので、ぜひ、手に取って読んでみてほしい1冊です。
投稿日:2018/10/24
泉鏡花の絵本という異色の作品です。 少年と母親との掛け合いで連ねられた、不思議な物語。 渡り橋の通行料で生計を立てているという不思議な親子の前を、通り抜ける人々が鳥獣戯画のように描かれていきます。 無賃通行しようとした少年の学校の先生の人間性と、少年との考え方の違いが、少年を観念の世界に誘います。 話の重要なポイントは、少年の臨死体験。 少年を死の世界から救った不思議な鳥はいったい誰だったのでしょうか。 中川学さんの絵が、原作のアレンジをみごとに絵の世界で膨らませています。 見て飽きない絵本です。
投稿日:2014/08/19
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