とにかく色彩が美しい。
鮮やかな赤と、優しいピンク、そして青い小さなぴっぽが印象的な表紙。
めくって表紙見返し部分も、繊細に描かれた植物の濃紺が美しい。
5月の黄色に始まって、6月の緑、7月の水色、8月の碧、9月の金色、真っ赤な10月、そして雪の降る冬へと続き、やがて春色の4月を迎えます。
どのページも、どのぺーじも、つい手をとめてしばし見入ってしまう美しさで、まるで色彩の魔法にかかったような気持ちでした。
1枚1枚、額に入れて飾りたいほどの幻想的で素敵な絵の数々に、思わず溜息が出るほどでした。
お話も、ちょっとせつないような、それでいて最後には温かい気持ちにさせてくれる素敵なお話でした。
いつもひとりぼっちだったぴっぽの夢は、たいせつなともだちに出会えたことでかなえられました。
ぴっぽはもう、ひとりぼっちではありません。
4月、新しい出会いの季節に読むのにピッタリの絵本でした。