敬老の日に娘といっしょに読んだ絵本です。私の両親にとって、孫娘は大きな生きがい。年に1度しか会えないけれど、娘も、じいじ、ばあばが大好きです。娘には、この絵本の中のおじいちゃんと「ぼく」のように、何でもないありふれた瞬間も、小さな出来事も、少しでもたくさん、じいじ、ばあばと共有しながら、思いやりの心も育んでいってもらえたらな、と思いました。
娘は、「ふるくからの ともだちのように おじいちゃんは こえを かけていました」という箇所を読むと即座に、「だいじょうぶ だいじょうぶって 言ってたんだよね」と、にこにこしながら言いました。
私も、娘が赤ちゃんの頃から、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と、意識的に声をかけてきましたが、それは、本当に呪文のように、子どもに安心感を与えてくれる素敵な言葉だな、と実感しています。生きていくって、大きくなるって、とても大変なことですが、・・・へびが石の陰から出てきたり、いたずらっこにあったり、犬がうなって歯をむき出したり・・・「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と、安心させてあげることで、小さな自信がついていき、少しずつ、少しずつ、いろんなことができるようになっていくんだな、と思います。それを、「ぼく」のおじいちゃんのように、私たち親よりももっと人生経験豊かな人が、言ってくれたなら、子どもは、もっともっと大きな安心感を得られるのではないかと思います。おじいちゃん、おばあちゃんが、近くにいるって、しあわせなことですね。
娘は、「ぼく」がだんだんと成長し、いろいろな怖さも苦手なものも克服していくページに来ると、
「けんちゃん、もうぶたなくなったの? 仲良しになったのかなあ?」、「犬も、うーってやってないよ。うれしそう」と、なんだか自分のことのように喜んでいる様子でした。それから、「ガーって大きな音だって、もう聞こえなくなったしね」と、補足のコメント・・・娘にとって、今まで見た夢で1番怖かったのが、ベッドの下からガーッというものすごい音が聞こえた、というもので、何度もまた聞こえるんじゃないかと怯えていたんですが、そんな夢も知らぬ間に過去のものとなった=成長した証、ということらしいです。 そして、読み終わると同時に、「いいお話だったね」と、言ってくれました。