「香菜とななつの秘密」 自信を持っておすすめしたい みんなの声

主人公の香菜はたぶん場面緘黙（今はこの呼び方しないのかも）。けれど、それでも、自分のことを肯定して、毎日、学校生活を楽しんでいる。これがとってもいい！　無口でしゃべらない子が心のなかで、いろんなことをいろんな視点から、深く深く考えている。そうまるで名探偵みたいです。自分も小さいころそうだったなあと思うし、ひとり自分のなかで推理し、納得し、満足し、楽しんでいるところがいい。そして、クラスのみんながとてもいいのですね。自然体で文句言ったり、頼ったり。乱暴な男の子が最後のあたりで、「１０年分話したんだぞ！」という台詞には、笑いながらでもついつい泣いてしまいました。好きな作家さん佐藤さとるさんの本も出てきて、ちょっとなにこれ〜と思いました。

私はミステリが好きなので（この本がミステリな趣があるとは知らなかったのですが）、とても楽しく読みました。
主人公の香菜がいろいろ考えたり、こだわりを持っていたりするのも楽しいなあ、気持ちわかるなあと。何かを解決するには、観察力、考察力が問われますね。

娘にも勧めたのですが、読んでいない（汗。まあ、娘はじっくり考えることはせず、その場のノリで行動してしまうし、中学生になっても小学生男子のようなヒトなので、読んだとしてもそれほど心揺さぶられないかもしれないなあ。