最初のページで、「むかしのわしらはこんなふうじゃった」
衝撃が走りました。
何何?今はどうなっているの?
と表紙がかえるだったのに、まさかこれがカエルになるとは結びつかず読み進めました。
あとがきのページにも書いてあるように実際の進化の様子とは異なりますが、それでも何となく弱肉強食、食物連鎖でなりたっているこの世界の掟など厳しい世界であるということは実際の進化と重なるところがあり、なるほどと思わせられます。
敵から身を守る為に形を変え、遠くから獲物を捕まえられるように舌をのばし、色を変え・・そうやって長い年月の間に生き残る為にどの生物も進化してきているのでしょう。
フィクションながらも、妙に説得力のあるというか、カエルも頑張って残ってきたのだなと応援したくなるような・・そんな気持ちになりました。
最後のページに一匹だけ二足歩行しているカエルがいます。
なんだか作者の遊び心?それともこの先は本当にそんな風に逃げる為に二足歩行になっていたりして・・
余韻を残す終わり方が印象的です。