このお話は昔話を元にした今江さんの創作昔話です。
よくある雪女の話とはちょっと違ったひとりの雪女の恋の物語でした。
雪女のもとの姿が「つらら」という発想も面白かったです。
最初の4ページくらいめくったときは、雪女の伝説をいろいろまとめた短編作品なのかと思いましたが、後半は一人の「ゆきむすめ」にスポットを当てていて、じっくり読ませてくれました。
赤羽さんの描く、雪国の世界観がとても素敵でした。
風みたいになって飛んでいく雪女たちの姿が、妖っぽく印象に残りました。
主人公の「ゆきむすめ」が好きになった村の男は、初めて会った時はぼさぼさの頭に無精ひげを生やしていたのに、
ゆきむすめと夫婦になった後のシーンで登場するときは、頭もこざっぱり結んでいて、ひげも剃っているんですよ。
嫁さんの力はすごいなぁと、思いました。
何回か読み返しましたが、とても余韻の残る素敵なお話なので、今度ぜひ、子どもたちに読んでみたいです。
小学校4年生くらいからいかがでしょうか。