名古屋市立図書館の三・四年生のお勧めリストにあったこの本。
主人公が八歳ということで息子と同じ年ですが、主人公が女の子ということでどうかな?と思ったのですが、すぐに読みたがりました。
うちでは児童書は読み聞かせなのですが、私が読めない時にも自分で続きを読むほど先が気になったようでした。
ティナの長い一日を描いたものなのですが、この日はトラブルの連続・友情の危機などとても読み応えがありました。
ティナはイタリア人の父とドイツ人の母がいます。
イタリア人ということで良い職につけずにアフリカへ単身赴任していることや、同級生のギュカンは、トルコからの出稼ぎ家族ということで、アイスクリームを買うことさえ切り詰めているということ。
息子は、このエピソードがいたく気になったらしく、ドイツではアイスクリームはいくらぐらいなのだろう?と気にしていました。
単にドイツの女の子の日常というだけでなく、そこからドイツの生活や社会情勢が透けてみえるという描き方の見事さに感心してしまいました。
よくよく気にしてこの作家のプロフィールを見てみると、「ちびドラゴンのおくりもの」の作者だけでなく、清水真砂子さんが著書の中で紹介していらした「ゼバスチアンからの電話」もこの作者の作品でした。
今年、イリーナ・コルシュノフの作品を注目していこうと思いました。