100年近くもドイツで読み継がれている絵本というだけあって、本当にお話も絵も素敵な作品ですね。いつの間にかうさぎたちの世界に紛れ込んでいってしまうような不思議な魅力があります。
ここは、うさぎ小学校。教壇に立って教えてくれるのは、校長先生です。うさぎたちは、どんなことを勉強するのでしょう?
ベスコフの「もりのこびとたち」の中にも、小人の子どもたちが通う学校が出てくるのですが、うさぎ小学校にとてもよく似ています。それはどんなところかと言うと、単に知識としての学力を身につけるのではなく、森で生きていくための知恵を学ぶところなんですね。学校って、本来そういうところなんだろうな、と考えさせられます。
うさぎたちにとっての「猟師」は、人間社会で言えば「犯罪、事故」などに当たるのでしょうけれど、最後の「わたしも うさぎのこに なってみたいな」の一文に、娘は「なりたくな〜い。だって、猟師に鉄砲で撃たれたくないもん!」と言っていました。