「つきのうさぎ −むかし むかし もりのなかで−」 自信を持っておすすめしたい みんなの声

助ける、救うって何だろう？と考えさせられる１冊です。
親になった立場の私は、我が子には自己犠牲は正直あまり教えたくないようにも思っています。
優しさや思いやりは大切。
その上で、
自分を大切にしてほしい、自分を一番大事に思ってほしい（度合いが大切ですが）。
うさぎは優しい！！
でも、うさぎの親はどう思ったのだろう。

「どうしてお月様にはうさぎがいるの？」その疑問に答えるお話しです。
真っ白で小さなうさぎは、こうして月に行ったんだ・・・
読後にそう思ったのですが、もう１度読み返すと
月にうさぎを送り込んだ森の神の思いと、その背景にある
うさぎの優しさあふれる勇気ある行動に涙が止まりません。

この絵本はとても小さく、余り目立たない絵本なんですが
人のために自分には何が出来るのか？悩んだときに
いつでも手に取ることが出来るようにかばんに忍ばせておきたい１冊になりました。

私は今回、子どものためではない自分自身のための絵本というものに出会いました。
最初は大好きな絵本作家さんの松村先生の絵本を、大好きな私の恩師から頂いたという出会いの絵本でした。
しかし、松村先生のお話をうかがうに当たり、この絵本に込められた本当の意味を知ることができたのです。
その思いは松村先生の許可なしに勝手に掲載することはできませんが、現代社会に忘れられがちな大切なことの一つであることは間違いありません。
良寛さんの話をもとにした日本一うさぎを書くのが上手な絵本作家さんの素敵な絵本です。

子どもに読んであげるより、ハンドバックの中に入れて持ち歩き、何かの折に読んでほしい…と松村さんはおっしゃっていました。小さな美しい絵本です。

良寛様のお話しでも有名な、どうして月にうさぎがいるのか？を知ることができるものです。「ちいさな　うさぎの　だれよりも　おおきな　そして　ふかい　まごころ」をこの絵本に出てくる動物達だけではなく、世界中の人に知ってほしい、持ってほしいと思いました。

松村さんを、世界一うさぎを描くのが上手な絵本画家、と評された方がいらっしゃるそうですが、ちいさなはかないうさぎの姿からは、悲しみと痛みとそして尊い愛が伝わってきます。　まず絵本大好きな大人が手にしてほしいと思います。