「巨人と少年」 自信を持っておすすめしたい みんなの声

読んでいて、自然と話に入り込んでいけるのは、さまざまな民話、昔話に語られる材料と近いものを持っているからでしょうか。
海の底の国ですごすところなどは、浦島太郎を思い起こさせます。
ただ、大きな違いはトーマス、ケートという少年少女のラブストーリーであることでしょう。
少年の優しさで、助けた動物たちの恩返しで、苦難を乗り越えていくところは、スリリングでありながら心地良い展開です。
一方巨人夫婦は、二人を逃がした奥さんと巨人が仲たがい。
コミカルなエンディングでした。

巨人にさらわれた少女を、少年が助けに行くお話です。

少年は優しく、普段から病気やけがをした動物の面倒をみていました。
それで、自分が困ったときその動物たちが助けに来てくれるのです。
スコットランドの民話ですが、どこの国でも、このような恩返しの話があるのだなあ・・と思いました。

絵が幻想的で、素敵です。

少年トーマスは、漁師をしていますが、動物たちに優しく助けてやっていました。
ともだちのケートが巨人にさわられてしまい、トーマスは助けに行きます。
困難にぶつかっても、いままで助けてきた動物たちが助けてくれました。

絵がとても繊細で、色も美しいです。
特に海底のシーンは素敵です。
人物の着ている服まで、細やかな柄が描かれています。

冒険のおはなしなので、最後まで引き込まれて読めます。
スコットランドに伝わる民話だそうです。
いろんな国の民話や昔話を読むと、その土地特有な怪物や魔物が出てきて、その国の特徴が分かるように思えます。
子どもたちにいっぱい読んでもらいたいです。