「シマをなくしたシマウマとうさん」 自信を持っておすすめしたい みんなの声

シマウマのシマがなくなってしまったら、ただの白馬なのでしょうか。
他人事のようにして読んでいながら、高所恐怖症のキリンが登場するまでになると考えてしまいました。
自分が自分の特性を失ってしまったら、自分ではなくなるのでしょうか。
自分が持っている個性そのものが悩みの種だったらどうすれば良いのでしょうか。
２つの悩みは別ものでありながら、アイデンティティを考えるという点では、同じ悩みかも知れません。
シマがあるからこその悩みだってあるのではないかとも思います。
自分らしさを考えるための絵本のようです。
年齢とともに老化していく自分を振り返りながら、無理なものは無理だから、どうしたらそれを受けいれられるか、そんなことも考えてしまいました。

表紙のキュートなイラストに惹かれ、手に取りました。
自分のシマがなくなってきたと不安になったシマウマとうさん。シマの数を数えたり、病院に行って軟膏をもらったり、パソコンで調べてみたりしますが、心配事は増えるばかりです。
シマウマとうさんの１つのことが気になって、何も手につかなくなる気持ち、本当によくわかりました。
シマウマとうさんは、あることがきっかけで、元気を取り戻します。読みながら自分もほっとしました。
小さい子だけでなく、中高生や大人にもおすすめのお話です。

動物園でシマウマをまじまじ見たことがあるのですが、そのシマの綺麗さにびっくりしたのを覚えています。
そのシマがもしシマウマからなくなってしまったら・・・「無地シマうま」でしょうか。
私はこんなネーミングが浮かびましたが（笑）。
それぞれ読み手がネーミングしたりしてみるのも楽しいかも知れません。