林明子さんの作品を読むのは久しぶりです。
娘が小さいときは、毎日のように、林さんの絵本を繰り返し繰り返し読んでいましたが、何年ぶりかで、童話の挿絵として、林さんの描く女の子に出会い、なつかしい再会を果たしたような気持ちになりました。
娘もすぐに思い出し、いろんな絵本のことを親子で語り合い、読み始める前から、しあわせな時間を過ごしました。
この物語にも、林さんの絵がぴったりですね。
今にも本から抜け出してきそうな生き生きとした女の子の表情。
本当にこの子なら、「山おんな」の魂が宿っても不思議はないと思えてきます。純粋で、まっすぐな心が伝わってくる瞳には、なないろ山を救えるだけの強さとやさしさが感じられます。
娘も、山神や天狗、森の精などの存在を信じているので、さちの使命を自分も全うしようとするかのように、真剣に聞き入っていました。