まだ幼稚園にも行かないような2〜3歳頃、本当にお世話になった本です。
10cm四方のペーパーバッグですから、コンパクトで軽く、小さな手にも無理なく収まる絵本なのです。
母がいつもバッグに忍ばせていてくれたおかげで、私は外出先で全く退屈しませんでした。
こちらで紹介してあるものは、2000年にフェリシモ出版から復刊されたものの最終集ですね。もちろん、当時、小躍りしながら全集全巻揃えました。
子どもたちが小さい頃、ピクシー絵本があればなあと、何度思ったことか…(2000年購入のものは、しばらく実家で行方不明になっていて、つい2、3年前に発掘して救出してきました。)時すでに遅し、ですが、そもそも大事すぎて、なるべく痛まないように丁寧に取り扱い過ぎているため、たとえ15年前に見つかったとしても、子どもに手渡さなかったかもしれませんけどね。
でもそれでは絵本の役目を十分に果たせません。
安価で、駄菓子を買うような感覚で買えていたピクシー絵本。流通上の都合で今は難しいのかもしれませんが、せめて書店の児童書コーナーに、傷んでもいつでも買い直せるくらいの積まれ方をしていてほしいなと思います。何しろ、今ではアンティークを買うような感覚でしか手に入れられませんから。
こんなに手軽な絵本体験ができていた私と同世代の人間はなんて幸せだったのでしょう。買い物に出掛け、お菓子と絵本、ひとつだけ買ってあげるけど、どちらがいい?という生活。しかも、このピクシー絵本はとても良質で、安心して与えられるのです。
これからの子どもたちのために、ぜひとも復刊を望みたいものです。
その願いを込めて、年齢選択、あえて当時の私の年齢、2歳にしておきます。