初めてこの絵本を読んだ時、作者は一体どんな方なのだろうかと、とても興味がわきました。
何故って、この絵本は最初アメリカで出版されているのです!(コルデコット賞を受賞しています)
語りである「私」のおじいさんは日本人なのに!作者の名前はまるで日本人っぽくない。どうして〜?
裏表紙の作者紹介を読んで、やっと合点が行きました。作者は生粋の間違いない日本人だけれど、今は渡米していて、主人公のおじいさんと同じように、海外の暮らしが長いことがわかりました。
師匠が漫画家の野呂新平さんだということも。
このお話は、なまじ身近な人が主人公であるだけに、一つの作品としてまとめるのに、削ぎ落とした部分がたくさんあったかと思います。最終的に、誰が読んでも印象的でわかりやすいアルバムのような絵本に仕上がっているのは、作者の想いと技量のなさる業だと思いました。
絵も、文章も、余計なものがない素晴らしい作品です。
感性の素晴らしさに感服しました。