西村繁男さんの集大成ともいうべき作品。
「チータカ・スーイ」や「がたごと がたごと」シリーズの西村ワールドがぎゅっと詰まっています!月刊「おおきなポケット」の1992年4月〜1994年3月号に連載された創作遊びの紹介をまとめて、大きく加筆されたという一冊。
創作遊びの第一人者 有木昭久さんの、身の周りのモノひとつでこれだけ沢山の遊びを生み出してしまう創造力に唸ってしまいます。“子どもは遊びの天才だ!”という格言を体現しているかのようです。
自分も小学生の時遊んだ覚えのある懐かしい遊びから、説明がしてもらわないとわからない遊びまで、とにかく緻密な描写でびっしり書き込まれ、1ページをくまなく眺めるだけでも大変なほど。
そこに、西村繁男さんの描く、奇妙きてれつでもどこかノスタルジックな登場人物たちが、ページをめくるごとに変化する伏線を追いかけるのがまた楽しいのです。
我が家では7歳の息子と協力しながら(時には競って)、“数字Tシャツの子”や“ルーペ君”“登りたがる子”、はたまた“犬のポチ子”の旦那探しと、色んな登場人物を追いかけるのに、親子で何日もハマってしまいました。
よくここまで沢山の伏線を描いたものだと、西村繁男さんの根気のよさにも唸ってしまいました。