この絵本は、「かがくのとも復刻版」の中の1冊として、我が家にやってきました。
アフリカの草原で、動物狩りの人がきりんを1頭つかまえます。
きりんは、人に慣れるまで飼育場で飼われたあと、
貨物列車に乗せられて港の町に着きました。
貨物船に乗ったきりんが1ヶ月の航海の後に到着したのは、
日本の動物園!
「たかこ」というかわいい名前をつけてもらって、動物園の仲間入りをするきりん。
最後のページには、これまで旅をしてきた場所の地図が描かれていて、長男も食い入るように見ていました。
まず冒頭で、きりんの首にかかったロープを見て、長男が「かわいそう・・・」とつぶやいていました。
でも、もしこの絵本を知らないまま、動物園できりんを見るだけでは、
「すごーい」「首ながーい」程度の感想しか抱けなかったでしょう。
もちろん、それが悪いとか言うつもりはありません。
でも、きりんは日本に住んでいるわけではないのですから、
どこかから人間が連れてこなければ、動物園にいるはずがないわけです。
考えてみれば当然の話。
「かわいそう」と思うことから、何かを考え、感じて欲しいです。
きりんのたかこさんは幸せでしょうか?
いいえ、私たちが、幸せにしなくてはならないのです。
「かわいそう」だけで終わってしまっては、何も生まれません。
そこから、何を考え、感じ取るか? 長男の心の動きを見守りたいです。