2011年度読書感想文全国コンクール小学校高学年の部課題図書。
写真家・海洋ジャーナリストの著者が、
どのようにして今の活動を行うようになったかを、
子ども時代にさかのぼって書いています。
まさしく題名そのものです。
母の実家である徳島県の海での経験、顕微鏡との出会い、
TVの海洋番組など、
子ども時代の著者を夢中にさせてくれた体験談は、
子どもたちもきっと共感してくれることでしょう。
その知的好奇心はとても素晴らしいと思いました。
数々の失敗も、生きた経験となっていくのですね。
クジラと視線を交わすシーンは感動的でした。
何より、子ども時代の著者の体験に触れることで、
同じような海洋生物の神秘さはもちろんのこと、
宇宙や生命も体感できました。
後半は、その知的好奇心を維持しつつ、
しっかりとした職業へ展望を広げているところがいいですね。
何かを達成したい時、自分自身が何をしたいか、それを思い続ける心こそが最大の原動力になる。
子どもたちにとって、いえ、大人にとっても、なんて力強いエールでしょう!