ふしぎな はこ(評論社)
箱のなかにはいっているのは?!
もうなかないよ、クリズラ(冨山房)
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8件見つかりました
誰にでも訪れる死。 世界中で、人間も動物も…。 そして悲しみの向こうに「いのちのふね」があるという発想はとても救いです。 死んだものを包み込み、死んだものを解放する「いのちのふね」。 死んだものがまた新しい生命として戻ってくる、輪廻観のお話ですが、とても心泡われる話です。 悲しみの向こうには解放があるのだと考えると、どれだけ人は救われることでしょう。 雲の中でゆったりと椅子に座って本を読んでいるおじいちゃん。 ブランコに揺られているおばあちゃん。 二人の笑顔がとても素敵でした。 死んだものたちが、みんなで共存している世界も素晴らしいと思います。 今年、3月11日、とても悲しいことがあって、多くの人たちが「いのちのふね」に乗りました。 せめて亡くなられた方々が平安でありますように。 20年前に書かれたお話とのことですが、現在において、とても意味深い作品です。
投稿日:2011/12/25
”死”を扱っていますが、暗く悲しい絵本ではありません。 読後、不思議に穏やかな明るい気持ちになります。 死は、生まれたのも皆に必ず訪れる自然の摂理です。 そのことが「当たり前のことだよ」と、力まず説教じみず、ささやかれたように伝わってきます。 本当に魂が輪廻するのかは、分からないことですが、この絵本を見たら、「そう思って今を精一杯生きていればいいのだ」と、素直に思えます。 その時々で感じ方も変わっていくかもしれませんが、これから自分が折あるごとに、この絵本を開いて眺めるだろうなと思います。
投稿日:2017/08/10
2月に他界した子供の頃から、大好きだった祖母。 少しづつ、命の力が弱くなる様子を前にして、切なかった時に出会った本です。 本屋さんで見たときには その場で泣いてしまいました。 何度読んでも、泣いていたのですが、段々とその涙の意味が変わっていくのが分かりました。 今ではこの本を読むことで、祖母の様子を想像して、楽しくなってきます。 本当に大切な1冊です。 この本に出会ったことで 命を伝える 絵本らいぶを開催したりもしました。 子ども達にも、大人にも 素敵な本だと思います。
投稿日:2013/04/30
「せんろはつづく」・「あかちゃんたいそう」等の作風とは異なる鈴木先生の作品だと思いました。 やはり、今年はたくさんの方々が身近な愛する人を失った年だと思います。 命を絶たれた方の無念さ・残された方の置き所のない心、そういうものが昇華される作品だと思います。 読んでいて、この世で死に別れてしまった私の家族・友人・知人へ想いを馳せ、きっとこうであって欲しい、いえ、こうであるに違いないと思いました。 この世で出会う縁を大切に、そして共に生きる時間を尊いものとしてこれからも生きていきたいと思います。
投稿日:2011/12/15
生まれた限り”死”は、いつか必ずやってきます。 この絵本に出会って”死”って怖くないんだと思いました。 亡くなった人を乗せた”ふね”は、大きな雲の中に入っていきます 雲の中は、ふわふわでとても気持ちのよいところです。 ふねから降りるとみな自分の好きなところにいき 自分の好きなことをして過ごします。 雲の中に住んでいるとどんどん元気になってだんだん若く なって、”あかちゃんに戻っていきます” ”新しい命が生まれます” とても安らかな気持ちになれました。
投稿日:2019/05/15
この作品を読んだ後に、ナビの皆さんのレビューを読んで「あれ?これって“死と再生”の物語だったの?」と、思った自分にビックリしました。 確かに皆さんの感想を読むとそういう作品なんです。 なのに「あれ?」と、思った自分は読了後に「新しい“いのち”はこうやってくるんだよ♪」という作品だと感じていたんです。 言ってることは同じだけど、私はこの作品で《死》を感じなかったんです。 不思議です。 うちの子が小さい時、よく「わたしは雲のうえでママを見つけて、ママのおなかにきたんだよ」って、ホントなのか創作なのか…言ってたせいですかね〜。 青い空の世界もすごくいいです。 でも、私はラストの2ページがすごく好き! とってもとっても幸せな気持ちになれる絵本です。 小学校高学年くらいから中学生、高校生くらいにお薦めです。 そしてこの作品を読んだ後には児童書の「青空のむこう(アレックス・シラー:作)」も合せてどうぞ。 “空の世界”の印象がとても似ているので、この作品がお好きな方にはお薦めです。
投稿日:2015/02/23
「いのち」は永遠に続くもの・・・それを絵本で表現するとこんな感じになるのでしょう 小さな子供もにもわかりやすく描かれていると思います 「いのち」そのものが目には見えない、透明感のある幻想的な絵が印象に残ります この世に生まれてくるすべての生き物が、大事な役割を持っているんだと信じられます 大事に読みたい絵本です
投稿日:2012/01/02
親しい人の死に接した時、その死を受け入れるのはなかなか難しいことです。 そんな時そっと手にとってほしいですね。 空に浮かんだ「いのちのふね」は、とても優雅な容姿です。 亡くなった人たちが雲の上で幸せそうにしている姿がいいですね。 やがて時間がさかのぼり、まるで輪廻のようです。 でもこのイメージに、残されたものは救われるような気がします。 ずっと鳥の巣を研究してきた鈴木まもるさんだからこその世界。 独特の色調が、清々しく感じました。
投稿日:2011/11/28
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