富士山は2013年に世界遺産に登録されました。
めでたい。
あっぱれ、日本一。
やっぱり富士山というのは日本一の山ですから、正直うれしいと感じるのは、日本人だからでしょうね。
初めて富士山を見たのはいくつだったかしら。中学生の修学旅行が東京だったから見るとしたらその時が最初。 でも、まったく記憶がありません。
大学受験の時にも東京に向かったはずですが、これも記憶にない。
東京の大学にはいって帰省の都度、富士山が見れたら運がいいやぐらいは思っていました。新幹線の車窓からつい見てしまうのは、今でもそう。
見るたびにほれぼれする。いつ見ても、いいお姿です。
きっと今年のかき氷は「富士山氷」なんて流行るんでしょうね。
そんな時に見つけた、みやにしたつやさんの楽しい絵本がこれ。
富士山に家族があったなんていう発想が素晴らしい。
主人公は「ふじ さんしろう」という男の子(というより、山なんですが)。パパは日本一の、というか今は世界遺産の、「ふじパパ」。ママは「ふじママ」。ママのピンクの山肌がなんともいえない。
このたび、さんしろう君に妹が誕生して、ふじママの関心はすっかり赤ちゃんにとられてしまいます。
怒ったさんしろう君はついに家出を敢行したから、さあ大変。
山の仲間総出で、さんしろう君を探すのです。
物語はよくあるパターンですが、なんといっても登場するのは富士山ですから、その魅力でひっぱっていきます。
ふじパパもふじママも山肌の色はちがっても、頭に雪の冠をのせ、鋭角になだれおちる姿は富士山そのもの。
さんしろう君はまだ子どもですから、そこまでりっぱな形をしていません。どちらかといえば、台形。
成長したら、ふじパパのようにりっぱな姿になるんでしょうね。
でも、パパが世界遺産になっちゃって、さんしろう君もクラスで自慢してるんだろうなぁ。ふじパパはPTAの会長なんか頼まれるのだろうか。