森の香りが漂ってきそうな、とても魅力的な写真絵本です。
木の芽も、花も、色とりどりの落ち葉たちも、
風や太陽だって、みんなみんな「ひとりぼっち」なんかじゃない。
生きている命ばかりではなく、死んでしまった命も、
森には色々な存在があって、
それらがみんなでいっしょに一つの世界(森)を作り上げている。
そのことを、森のみずみずしい写真と
シンプルな言葉たちが
この絵本を開く人に語りかけてきます。
読んでいるうちに、頭の中でこの森を
『人間の世界』に置き換えて考えてしまうためでしょうか?
自然と、涙が出てきそうになりました。
『そうだよ。あなたたちは、どんな時も決してひとりぼっちじゃないよ。』と
誰かの温かい声が聴こえてきそうな気持になります。
私はこの本を、6歳と10歳の我が子にも読みましたが
どの年齢の人が読んでも(読んでもらっても)、
それぞれに何か大切なことを感じることのできる絵本だと思います。
思春期の子にも、大人にも、紹介したい1冊です。