加藤休ミという絵本作家のことを、最近まで知らなかった。
日本経済新聞の本の広告であったが、今、どの広告であったか探したがわからなかった、
確か、クレヨンで実物そっくりの絵を描く、みたいな広告であったと思う。
それだけでも興味をひいたが、その作者の名前が「加藤休ミ」。休ミ、がなんとも印象に残る。
そこで調べてみると、1976年北海道釧路生まれの女性である。
確かにクレヨン画家とある。
しかし、もともと彼女はクレヨン画家になりたかったわけではない。
「とにかく何かやりたい」と東京に出てきて役者の勉強をしたが、挫折。(よくある話)
そして、いたずらで始めていた絵の世界にはまって、イラストを描き始め、苦節(?)6年ぐらいで連載を持つようにまでなったそうです。
彼女の絵の魅力は、なんといってもその細かさ。
これがクレヨンで描いたの? と疑いたくなるくらい、本物っぽい。
この絵本では彼女が得意とする魚がたくさん登場するから、彼女のファンにとっては欠かせない一冊だし、私のように加藤休ミ初心者にとって、これが加藤休ミかという衝撃を受ける一冊でもある。
特に見て欲しいのは、キンメダイとその横に並んだイトヨリダイ。
一体これだけの絵を彼女は何日で仕上げるのか知らないが、なんとも鮮度のいいおいしさであることか。
これがクレヨン画としたら、クレヨンそのものも見直さないといけない。
ぜひ、見て(読んで)欲しい一冊だ。