初めてこの本を読みましたが、読みながら、「これは大人が泣いちゃう本だ」
と思いました。やられました。
キツネのぬいぐるみのこんと、あかちゃんのときから一緒にいたあき。
あきがどんなに大きくなっても、こんにとってはあきは自分がまもるもの。
あきにとっても、こんはいつもいろいろ教えてくれて安心させてくれる存在。
こんの健気さと、あきが小さなこんを頼りにしている様子が繰り返し
描かれています。
クライマックスでは、あきは初めてこんを助け、危機から救い出します。
一方的に守られる存在だったあきが主体的にうごけるまでに成長するのです。
また、ラストシーンでこんが「おふろなんか入りたくない」というシーンでは、
それまでいつもあきを守ろうと頑張っている姿とは別の、素顔が見られます。
とにかく心理描写がとても見事で感服しました。
3歳の娘はあらすじを理解したくらいだと思います。
これから繰り返し読んで、より深く楽しんでもらえたらと思います。