「ぼくつかまらないもん！」 みんなの声

この絵本のお母さんの答えが、素敵です。
あくまでも「見守る」姿勢です。
わが子を「つかまえる」のではないですよ。
これが理想的なのでしょうが、実際には・・・難しいのです。
ウサギ親子の会話に、ほっこりしました。

うさぎのぼうやったら
あれになったり、これになったり
家出のゆめが、ひろがるひろがる。

それに答えるおかあさんだって負けてない。
名回答は、技あり一本！

親子がおうちでやりとりしている会話のはずが
そのこと忘れて
読んでる私まで、川に行き、山に行き…
海に行き、サーカスに行き…
こちらの気持ちも、ひろがるひろがる。

どこまでも追いかけてくれるって信じているから
ぼうや、安心して逃げられたのでしょう！？
おかあさんは、おかあさんに戻ってくるってわかっていたのでしょう！？

「やっぱりおうちにいようかな」と言うぼうやの
お母さんを見上げる目が
おかしくて、かわいくて
思わず口角が上がっちゃいました。

全ページから
ぼうやの「おかあさん大好き」と
おかあさんの「ぼうやが大事」があふれて
ページの外までこぼれそう。

　想像力いっぱいのうさぎのぼうやと、やさしく楽しいおかあさんうさぎの、おしゃべりがほほえましいです。
　「ぼく　つかまらないもん」といって、いろいろ姿をかえてにげていく、ぼうや。ぼうやのおはなしに、ちゃんと答えてくれる、おかあさんうさぎが、すてきだなと思いました。
　
　追いかけるおかあさんの準備が、なかなか本格的。道具をひとつひとつみていくのも、おもしろかったです。
　ぼうやが、クロッカスになったのが、いちばんカワイイです。
　
　子どもとおかあさんのおしゃべりが、なによりの愛情ですね。

原作を知っているので、全く別のお話になっているように感じました。でもそれは嫌ではありません、こちらはとってもカラフルで、お母さんが子どもの言葉に返答するときに、こんなに頑張って準備をして、そうしてあなたをつかまえますっていっているようで、ほほえましいです。いつだってお母さんも子どももニコニコしている顔なんです。本気で逃げちゃうなんて思ってるんじゃなくて、こうやって母との会話をたのしむように、すこし意地悪に無理な事を言っているようなところが面白いです。絵さがし出来るくらい各ページ読んでいて楽しくなりますね。こちらも好きになりました！

ああ、なんていう母心でしょう！愛する子供を思う母親の愛情がいっぱいっぱい詰まったストーリーです。我が子を愛おしく思う母親なら誰でも、このうさぎの母さんのようなことを考えるのではないでしょうか？我が子を思う母親と、そんな母親を慕う子供の信頼関係・愛情・安心感がぎゅっと濃縮されていて、思わず我が子をぎゅーっと抱きしめて頬づりしたくなるような温かで優しい気持ちになれる絵本です。

　あの有名な『ぼく　にげちゃうよ』の新しい訳と絵ということで、どんな風な絵本になっているのかな？と、ちょっとドキドキしながら読みました。雰囲気はまったく違います。今まで読んできた絵本に思い入れのある方には「うーん・・」かもしれないですが、私的には、「はなまる」でした。

　
　可愛い絵、やさしい色使いはとっても親しみやすいです。こうさぎとお母さんうさぎは、想像上の追いかけっこ、かくれんぼを、あれこれと楽しみます。お母さんは、どこまでもこうさぎを追いかけてきます。それは、お母さんの「あなたが大好き！」という気持ちのあらわれ。

　あまりに「母の愛」が強調された絵本は、なんだか照れくさかったり、重く感じて読みにくかったりするのですが、この絵本ではそんなこともなく、元気いっぱいのこうさぎとお母さんのユーモアのある楽しい会話をテンポよく楽しみました。母と子の関係っていいな！と感じさせる絵本です。

このお話は、子供が家でしようとお母さんから離れようとするのですが、お母さんはアイディアを絞って、色々なものになって追いかけてきます。結局は、ママはママ、僕は僕、と言ったところに落ち着くのですが、二人が追いかけっこしている姿が面白くてかわいかったです。