「あいつとぼく」 みんなの声

性格の違う二人の男の子。好きなことも出来ることも違うから、接点もないし気も合わない。でも、そんな二人が二人三脚のパートナーになって・・・
はじめはやっぱりうまくいかないのですが、意外な一面を知ってお互いを知り、徐々に打ち解けていきます。
無理に合わせたりせず、距離を保ちつつもお互いを認め合うという関係が素敵だなと思いました。

小学校のお話ですが、苦手な相手と二人三脚をやらなければいけない時って、何か究極の試練のような気がします。
呼吸が合わなければ進めない、信頼関係ができなければ思いきれない、チグハグでお互い引っ張り合いになる。
実は将来に起こる様々な人間関係の、縮図のようなものが込められている競技のように思います。
そういう意味合いでは、見事にきっかけを掴んだあいつとぼくの関係です。
友だちになるかどうかは別として、二人とも学びがあったように思います。

大昔に経験した二人三脚の競争を思い出しました。
なかなか息が合わないで、転んだりして、もたもたして、すっごいストレスだったけど、練習して息が合い出したら、急に普通に速く走れる！！懐かしかったです。二人三脚っていい競技ですね。

嫌い、苦手な人にも

いいところがきっとあるはず。

そんなこと考えたこともなかったけど

本当はどんな人かちゃんと

知らないかも・・・とこの絵本を

読んで思いました。

相手のことを認める出来事が起きたら

見方変わるかな？

変わらなくてもいいと思う。

相手のことが少しわかったなら

そんなお話でした。

皆と仲良くしなければならない。とか、仲良しって楽しいな。というのではなく、仲良くなれないだろうなと思う、苦手なタイプの子との交流と絶妙な距離感を描いた絵本です。
何かひとつのことを一緒に頑張ろうとしている時、相手の意外な一面に気づいて、心が動く瞬間っていいもんですよね。
小学生向けの絵本な感じがしました。

読後の気持ちよさ！
久しぶりにキュンキュンする絵本での感覚。
男の子って、こんなかんじなんでしょうね。
意識してるけど、すぐに仲良くなるわけでもなく、
このじれったさが良かったです。

まだ幼稚園の息子も
こんなふうにお友達と付き合っていくんだろうな。
人間関係って大変だけど、
こんなふうに相手と少し通じ合える瞬間って
めったにないし、そんな出会いを息子たちにもしてほしいな。

体育が苦手なタイプの「ぼく」は、ドッジボールが上手いし、積極的な感じのする「あいつ」のことがちょっと苦手なんでしょう。
ところが、運動会の二人三脚の練習で、順番があいつと組むことになってしまいました。
練習しても失敗続き。
運動会の前日、あいつが校庭で放課後練習しようと言います。
そこで、決定的なできごとが起こりました。
二人は運動会で２番だったけど、来年の楽しみができたと思います。
走っている時の二人、感動でゾクッとしました。
あいつとぼくの距離がぐんと近くなり、友情の芽生えを感じます。

何をされたわけじゃなくても、苦手なタイプっていますよね！
でも、深くかかわるうちに、違う一面が見えてきて、ちいさな信頼が生まれていく…。
運動会が終われば、以前と同じ関係。
でも、あの瞬間の一体感は、ふたりの心の距離を確実に縮めたと感じました。
それをことばに出さないところがいい！
おとこのこの友情、素敵です！