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町も野もいたるところ緑の葉に包まれている春の夜、一人暮らしのおばあさんが針仕事をしていました。 年を取って目が悪くなったので、針のめどに糸を通すことができず、ランプの灯に糸をすかして眺めたり、糸をよったりしていました。 そんなとき、外の戸をコトコトと叩く音がしました。 おばあさんの家に訪ねてきた人たちは春の夜のようにぼんやりとしていて、現実のような気がしません。 この絵本は春だからこそのお話で、他の季節の設定だったら、こんなに幻想的なお話にはならなかったような気がします。 どこまでもぼんやりとしていて、まるでぐっすり眠っている誰かの寝言のようです。 読み進める途中で何かの疑問を抱いたとしても、それを解明するのが憚られるような絵本でした。
投稿日:2022/09/26
小川未明のこのお話は初めて読みましたが、とても幻想的で、はかなくて美しい、どこか夢のようです。やさしくて、繊細な高橋和枝さんの絵とあいまって、物語の世界にひきこまれました。月のきれいな夜に静かに読みたくなる絵本だと思います。
投稿日:2019/09/25
不思議なできごとのお話です。 夢か誠か。。。幻想的な雰囲気が溢れている絵本に思いました。 満月の夜だから,こんなことを見たのかな? ちょっと怖いような,これがどういう意味をもたらすのか意味など何もないのか,謎ですね。
投稿日:2018/10/12
ふしぎな夜の幻想的なお話です。 眼鏡売りの売りにきた眼鏡ではっきりと見えるようになったおばあちゃん。すると、女の子の姿がはっきりとちょうちょに見えて…? 我が子は、こういうお話はあんまりみたいで、ふ〜ん。くらいで終わってしまいました。
投稿日:2018/02/10
このお話は、女の人の家に月夜に眼鏡売りの男がやってきて、その男のメガネのおかげでけがをした蝶が人間に姿を変えたのを見ることができて、助けてあげることができたお話でした。なんだか蝶を助けるために、眼鏡売りの男が来たみたいで運命というか必然みたいなものを感じちゃいました。不思議な月夜の出会いがミステリアスな感じでした。
投稿日:2017/05/22
なんともいい雰囲気のお話です。 文字が多いので、自分で文章を読める年齢のお子さんや、大人向けかとは思いますが、 イラストが美しく、眺めているだけでもうっとりします。 びっくりする出来事が起きるのに、なぜかすんなりと受け入れてしまいます。 ちょっと不思議な思い出を、振り返っているような気持ちになります。
投稿日:2016/11/28
月夜の晩のちょっと不思議なおはなし。 若葉のきれいな季節、 小さな草花が咲いています。 白い野ばらの香りが、 夜の少し冷えた空気の中で強く香ってきそうです。 あたたかなランプの光、ちゃぶ台、針箱、 静かなおばあさんの暮らしがうかがえる絵です。 未明の童話は小さい頃は、小学校の紙芝居で、 人魚とろうそくの話などで知りました。 ちょっと寂しいなと子供心に思っていました。 月の夜の話は、アンデルセンを連想させます。
投稿日:2016/08/30
一人暮らしのおばあさんが、月夜に不思議な体験をしました。 静かな夜に、目も遠くなったおばあさんにメガネ売りが訪ねてきました。 次にはけがをした女の子が訪ねてきました。 メガネをかけてはっきりした世界と、メガネをかけないぼんやりした世界の味わいが、春の夜らしいのだと思います。 幻想的な夜にまあるく包まれるようなお話でした。
投稿日:2015/07/21
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