怪談えほん8。
著作の題名を見ただけで、あ、私無理、という作家、綾辻行人さんの作品。
でも、この作品の題名にはなぜか惹かれてしまったのでした。
印象的な風船が、空気というものを実感させてくれます。
主人公はうさぎの風貌の少女でしょうか。
その少女に、ナレーションが畳みかけるように語ります。
くうきにんげんってどういうものなのか。
少女の見る光景は、日常のもののようですが、よおく観察すると、
少し不気味な造形の子どもたち。
数字がひっくり返っていたり、残酷なシーンがさりげなく立ち現れていたり。
究極は主人公、そして語り手の正体。
そもそも、最初のページで本棚にさりげなく置かれた本は、
既刊の怪談えほんシリーズの数々。
主人公が読んでいる絵本も、もうお気づきですよね。
読者とのコラボ作品だと思います。