下品なギャグの本で、単純に面白い。ゲラゲラ笑えます。
絵がリアルで、変で、気持ち悪くて、ばかばかしくて、お笑いのライブみたい。
コントを見ている気分になります。
絵が油断ならない絵本でして、主役の他にもウケをとるために様々な策略を巡らせている脇役、チョイ役がいます。ぜひ、見つけてください。
一番すごいのが、主役が連れている犬。ちょっと血統書付きの柴犬みたいな、育ちの良さを感じさせる、頭の悪そうな犬です。水っ洟、びよーん、びよーん。
目が油断ならない、かわいいのか、かわいくないのか、微妙な犬ですな。
どうもメスらしいのですが、やることが不気味。
主人公のおっさん(にいちゃん?)は、どうしてそうなったのかわからないけど、女子用のブルマーらしきものをはいている。「我」って書いたTシャツの袖を破って着ている、そのファッションセンスが、アメージング。ハンケツ出したり、はみ出し横チンしたり、下ネタ系の身体を張ったギャグが哀愁をそそる。
全体的に関西系。
つっこみどころが満載。つっこまないと、やっていられないくらい、見事にボケてくれます。小さい子どもが大好きな、あんなことやこんなことが、たくさん発見できるので、文字が読めなくても、絵を見ているだけでも、大興奮?!
何にも勉強にならない、素敵なギャグ絵本です!
絵本で情操教育をしようとか、何か必要な事を覚えてもらおうとか、そういう下心が全くないのが、本当に清々しい。こういうの大好き。
漫画に飽きたら、こんな形のギャグもいいかもしれない。
作者、絵描き、プロデューサーそれぞれの天才ぶりが堪能できます。出版した岩崎書店の皆様の有機に、感謝いたします。