原爆ドームから一番近い小学校の子ども達に、いわたくんのおかあさんとおばあちゃんが被爆体験を語ります
疎開前に家族写真を撮ったその直後の8月6日の原爆投下で、一瞬にして家族全員を失い、当時16歳でひとりぼっちになったおばあちゃんの体験を、真剣に聞くこどもたち
8月6日の惨劇を、当時16歳の少女が家族を探す姿をとおして描かれている場面は、淡々としているがゆえにつらいのですが、話を聞いて、なぜいわたくんちのおばあちゃんがその後も家族写真を撮るのがいやなのかを4年生の「ぼく」がちゃんと理解をしていきます。
そして、
「ぼく」が、こどもの素直な疑問として「なんで戦争なんかするんかね」と問いかける
その素直でまっとうな疑問に胸が苦しくなるのは、今だ、戦争が地球上から消えない現実があるから。
でも、こどもの「おとなになっても 戦争せんよ」という宣言には、胸が苦しくなるだけじゃだめだな。本当にそういう未来をはやく実現しなくては・・・と願わずにはいられません。
毎年夏に行っている地元の原爆展での朗読会で、ぜひ読んでみたい1冊となりました。