保育園に通う4歳の娘のだいすきな絵本です。園の送り迎えのときに交わされる「きょうね、あのね」という会話は働くおとうさん・おかあさんとこどもたちにとって、貴重なかけがえのない時間です。楽しかったことだけでなく、失敗したこと、悲しいこともある、園での一日。娘も自分の体験に引き寄せて物語を味わっているように感じますし、わたしも作中のパパ・ママの気持ちに共感します。
えがしらみちこさんは小さなこどものやわらかい雰囲気をとてもうまく表現されるので、どの作品にも注目している作家さんのおひとり。また『あのねあのね』の中では、えがしらさんの住んでおられる三島の町並みや季節の移り変わりが丁寧に描かれており、地元の方にとっては違った視点でも大切な1冊になるのではと思います。