洋の東西を問わず、昔話には強引なお話の展開やあっけない幕切れのものが多いですね。
大人になり読み返すと、なんでなんで?とか、ありえな〜いとか、それで終わり?とか、お話の筋立てなどに気を取られますが、子供はどんなお話もしっかりお話のやまを見つけて楽しんでいます。
このお話も、大人が読むと母親の考えられない子捨ての行為やら、その親元へ艱難辛苦を乗り越え帰ってくる子供たちやらで腑落ちない点も多々ありますが、息子は当時喜んで聞いていました。
なんと行っても鬼の靴。
とても魅力的に見えたようです。
寝ている鬼から靴を脱がせるシーンは、固唾をのんで見つめていました。
塩田守男先生の絵が可愛らしく、鬼のキャラクターも恐ろしいと言うよりは憎めない雰囲気があって、息子も安心して最後まで聞いていたのだと思います。