新着レビューでこの本が紹介されているのを発見し、とても嬉しくなりました。
私の大大大好きな安房直子さんの、その中でも私のベスト3に入る大好きなお話です。
大人対象に素ばなしを、6年生の教室の朝読書で朗読をしたことがありますが、どちらでも好評でした。
ただフワフワしたファンタジーで終わるのではなく、その中には、人間に対する痛切な批判や、失ったものに対する切ない思慕や、深い孤独感などが漂っています。
読みやすく聞きやすい文章は、読む者聞く者にしっとりと吸収されていきます。
6年生に読んだ時は、読み終わった後に、指で窓を作っている子が何人もいました。
結構長いお話ですが、しっかりと受け止めて聞いてくれました。
このお話は、お話自体が素晴らしい色彩や情景を想像させるものなので、絵がない方が評判が良いのです。
ですから、大人や小学校高学年以上のお子さんには、挿絵の少ない童話集の方をお勧めします。
でも、絵本は手に取りやすいという利点があるので、興味を持たれた方は、まずこの絵本から安房直子さんの世界へ是非踏み込んでみて欲しいと思います。