春、夏、秋、冬。畑に訪れる生き物や植物の様子を描く。
2007年刊行。
特に説明はなく、絵を見て自分でいろいろ見つけたり、感じたり、考えたりして自由に楽しめる絵本。「おたねさん」が何者であるかはわからないが、なんとなくわかるような気もする。
私は、おたねさんは命だと思った。
映画「もののけ姫」に出てくる精霊のようなものに似ている気もする。
植物や小さい生き物の魂のようなものや、自然に存在する精霊のようなものが、私たちの畑にもいて(きっとどこにでもいるのだと思う)
作物や動物たちと一緒に暮らしているのだろう。
春夏秋冬の雰囲気が生き生きと伝わる。特に春の気持ちよさと、夏の爆発するエネルギーが楽しい。実りの季節が終わり、命が土に還っていき、眠って冬を過ごして、また春になって命が芽吹きだす。命のめぐりを誰でもわかるように、表現した壮大な作品だと思った。
この絵本は、何度でも見て楽しめる。