2歳2ヶ月の息子に読んでやりました。「飛んでいったバナナ」という歌がありますが、途中まではあの歌にそっくり。でも最後は、自分のもとに戻ってくるというちょっと教訓めいた本です。
おなかがいっぱいになってひとかじだけ食べたりんごをぽーんとねずみさんは投げてしまうと・・・それが回りまわって自分に戻ってきてしまうんです。本としてみると、ゴミは捨てちゃだめだよ、という教訓になっているのですが、私が「ぽーん、ごつん、ぽーーん」という調子で各ページをリズムよく読んでやったせいか、息子は楽しそうにまた同じパターンなんだろうとワクワクしながら聞いてしまいました。なので、私のような読み方では、「ゴミは捨ててはいけないね」と最後に締めても伝わりませんね。ただのゴミがぐるっと一周した!という面白い本になってしまったようです。
読み方ひとつでその本への誘い方が変わってしまうのはまだ未熟な読み手ですが、逆にあまりシリアスな重い感じでなくても「ゴミは捨てないようにね」と伝えられるという意味では、おもしろい本だと思いました。クレヨンで描いたようなソフトなタッチのイラストも、この重いテーマを軽くしてくれているようです。