1996年のアメリカの作品。
訳がきたむら さとしさんなので、読んでみたのですが、きたむらさんの作品と思えるようなテイストの作品でした。
物語は、農家の主人ニコラス・グリーブが亡くなるシーンから始まります。
1年後の同じ日に、家族は再び農場に集まったのですが、その夜、家にいた子犬がニコラス・グリーブの墓から骨を掘り出してしまうのです。
それから、その骨の数奇な運命が展開されます。
同時に、ニコラス・グリーブの幽霊が現れ、
「今夜より
捜すのだ
骨が揃って
共に安らぐ
時が来るまで」
と言うものだから、集まった人は逃げ出してしまいました。
幽霊は、農家にとりつき骨を捜すのですが、見つかりません。
そのころ、骨は船で七つの海を渡ります。
船員に装飾されたりするのですが、、船がアラスカの辺りで座礁すると、漁師の網にかかり、市場へと売られてしまいます。
このままだと骨が戻ることはないというような展開なのですが、運命に導かれて最後は墓に戻って来るというストーリーは、中々良く出来た構成だと思います。
絵自体は、暗めなのですが、かなり精緻に書き込まれており見応えのある作品です。
文章が長めで、一寸ストーリーを理解するのが難しので、小学校低学年くらいのお子さんが、自分で読むのに適していると思います。