イギリスの代表的な昔話4つからなる絵本ですが、こんなに愉快で、生き生きした、楽しい挿絵が、100年以上も前に描かれていたなんて、驚きです。日本の明治時代後半に、こんな素晴らしい絵本を1度でも目にしたことのある子どもがいただろうか、と考えると、イギリスの子どもたちは恵まれていたんだなあ、とうらやましくなってしまいますね。お話の面白さも然ることながら、絵本の持つ力の大きさに、圧倒されます。
一話一話、お話も省略されず、丁寧に書かれているのですが、それでも、子どもにとっては、まだ知りたい、と思う疑問も残されているようで、子どもの想像力の豊かさにも驚かされました。
「金のがちょう」のお話では、「金のがちょうの一行」が、お姫様を笑わせることに成功し、最後には、「ぬけ作」がお姫様と結婚して、一生しあわせに暮らしましたとさ・・・で終わっているのですが、娘は、「金のがちょうにつながってた人は、どうなっちゃったの?」と、脇役たちの将来も案じていました!