村の平和のためにトラに差し出されたウェン王子。
トラはウェン王子を愛するようになり、
大切なものを守る、優しい気持ちを取り戻していきます。
ウェン王子もトラを母のように慕い、少年へと成長しますが、
ついに実の両親がお迎えにきます。
何も言わずに背を向けて去るトラ。
トラとの別れもつらくて、泣いているウェン王子。
ウェン王子とトラの別れの場面はジーンときました。
そして、毎年トラをたずねるウェン王子。
月日が流れ、今度は自分の子供をトラに託します。
人間とトラではあるけれど、
幼児が大人になるまでの長い月日、変わることのなかった二人の絆が
しっかりと描かれていて、
とっても読み応えのある一冊です。