江戸の長屋、すすはらいのときにおはなちゃんとびんぼう神が出会うところから、このお話が始まります。
あれやこれやのドタバタ劇で、どこが目的地なのか見失いがちな展開。
それでも長谷川さんの楽しい絵と、次々登場する愉快なキャラクターたちに、いっきに読みきってしまいました。
ばけものが集まるので当然なのですが、個性が強いキャラクターが多数登場する中、人間の女の子おはなちゃんの素朴さや優しさにホッと心が落ち着きます。
びんぼう神に親切にする場面などには、特にそれを痛感。
最後には表紙のように、ばけものの芝居小屋ができるわけですが、その傍らでびんぼう神にもまた新しい居場所ができます。
親切にしてくれたおはなちゃんに、びんぼう神がお礼にと与えたものは・・・
なるほど!と手を打ちたくなるような気持ちのいいラストでした。