タイトルに「すてきな」とありますが、ひとりでホッとできる時間まで、一平くんは随分と苦労をしていることを感じました。
学校では浮いてしまっている一平くんです。仲間はずれに慣れているなんてなんと寂しいことでしょう。
でも、お母さんを探しに出かけた街なかで、迷子になってしまった一平くんを取り囲んでくれたのは優しい人たちでした。
ひとりぼっちじゃないことの喜びも感じさせられるお話です。
ユーモアとペイソスを散りばめたお話なので、汲み取り方はいろいろあっていいと思います。
一平くんが「すてきなひとりぼっち」を感じたのは、家族の温もりと、まわりの人々の温もりを感じたからこそなのでしょう。
また明日から、素敵ではない学校での「ひとりぼっち」を過ごしていくのでしょうか。
どちらにしても、安心感のないひとりぼっちは、素敵ではないと思います。